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失敗しないコールセンターシステムの選び方|拡張性の見極めが重要

作成者: 藤井直樹|2026/05/29 1:24:55

 

コールセンターシステムを選定する際、「必要な機能がそろっているか」を中心に比較するケースは少なくありません。しかし、導入時には十分に見えたシステムでも、数年後にAI活用やチャネル追加を進めようとした際に「連携できない」「改修コストが高すぎる」といった問題に直面することがあります。
近年のコールセンター・コンタクトセンターでは、電話だけでなくチャット・メール・SNS・ボイスボットなど対応領域が拡大しており、将来的な拡張性を前提とした基盤設計が重要になっています。
そこで本記事では、コールセンターシステムを選ぶ際に押さえておきたい「システム構造(アーキテクチャ)」の視点を整理し、将来のAI活用やDXにも対応しやすいシステム基盤の考え方を解説します。

現在の業務に必要な機能だけを基準にコールセンターシステムを導入すると、将来的な拡張時に制約となるケースがあります。
例えば、導入当初は電話対応のみを想定していても、その後チャット対応やAI要約、VOC分析などを追加したくなるケースは少なくありません。しかし、システム構造が拡張性に乏しい場合、新機能追加のたびに大規模な改修が発生し、運用負担やコスト増加につながります。

コールセンターシステムの比較では、「AI機能の有無」「チャット対応可否」といった機能一覧に注目しがちです。しかし、本当に重要なのは、機能そのものではなく「機能を追加・変更しやすい構造になっているか」です。
例えば、システム同士の連携が限定的な構造では、新しいAIツールを追加したくても柔軟に接続できません。一方、API公開やマイクロサービス化が進んだ基盤であれば、将来的な技術追加にも対応しやすくなります。
将来のDXやAI活用を見据えるのであれば、「今ある機能」だけではなく、「将来変化できる構造かどうか」を確認することが大切です。

コールセンター・コンタクトセンターにおけるシステム再構築の考え方については「コールセンター/コンタクトセンターのシステム再構築|運用される設計で失敗を防ぐ」をご覧ください。

将来的なAI活用やチャネル拡張まで見据える場合、コールセンターシステムの基盤構造を確認することが重要です。ここでは、選定時に確認したい3つの視点を紹介します。

API(Application Programming Interface)は、システム同士を接続するための仕組みです。現在のコールセンター・コンタクトセンターでは、CRM・FAQ・音声認識・生成AIなど複数システムを連携しながら運用するケースが増えています。
そのため、システム側が十分なAPIを公開しているかは重要な確認ポイントです。API公開の範囲が限定的な場合、将来的なシステム連携やAI追加時に制約が発生しやすくなります。
一方、全機能をAPI経由で制御できる「フルAPI」構造であれば、将来的に新しいAIサービスが登場した場合でも、システム全体を大きく改修せずに連携しやすくなります。

CRM・FAQ・AIなどをつなぐにはCTI連携の考え方が重要です。詳しくは「CTI連携で変わるコールセンター運営|CRM・AI連携の考え方」をご覧ください。

近年のクラウド型コールセンターシステムでは、「マイクロサービス」と呼ばれる構造が注目されています。これは、機能ごとに独立して動作する構成のことで、特定機能のアップデートや障害がシステム全体へ影響しにくい特徴があります。
例えば、レポート機能を更新している最中でも、通話基盤には影響を与えずに運用を継続できる構造であれば、業務停止リスクを抑えやすくなります。また、必要な機能だけを段階的に拡張しやすいため、将来的なスケールアップにも対応しやすくなります。

 

単一構造(モノリス型)のシステムでは、部分改修でも全体への影響が大きくなるケースがあるため、構造面の確認は重要です。

SDK(Software Development Kit:ソフトウェア開発キット)の充実度も、将来的な柔軟性を左右します。
コールセンター・コンタクトセンター運営では、現場独自の業務フローや画面要件が存在するケースも少なくありません。しかし、パッケージ製品の標準仕様に業務を無理に合わせると、現場の負担や運用の非効率につながることがあります。
SDKが充実しているシステムであれば、業務フローに合わせたUI/UX設計や独自機能追加がしやすくなります。また、無理な個別改修ではなく、保守性を維持しながら拡張しやすい点もメリットです。

現場定着を見据えたUI/UX設計の考え方については「応対品質向上はシステム基盤から―属人化を防ぐ設計とは?」をご覧ください。

近年のコールセンター・コンタクトセンターでは、必要最小限の構成から導入し、段階的に機能を拡張していく考え方が増えています。

 

例えば、初期は電話対応のみで運用を開始し、その後チャット対応、音声認識、要約、VOC分析などを追加していくケースです。こうした段階的な拡張を実現するには、最初から柔軟なシステム基盤を選定しておく必要があります。
拡張性の低いシステムでは、新機能追加のたびに再構築や大規模改修が必要となり、結果としてトータルコスト(TCO)が増大するケースもあります。
一方、将来拡張を前提に設計された基盤であれば、必要なタイミングで必要な機能だけを追加しやすく、継続的な改善を進めやすくなります。

オムニチャネル化を段階的に進める考え方については「オムニチャネル化とは?理想論では終わらせない。オムニチャネル化を現実にする段階的導入の進め方」をご覧ください。

コールセンターシステムは、現在の運用課題への対応だけでなく、将来的なAI活用やチャネル拡張まで見据えた基盤設計が重要です。岩崎通信機は、通信・PBX領域で培った知見を活かし、拡張性と運用性の両立を踏まえたシステム構築支援を提供しています。

コールセンターシステムでは、「今必要な機能」だけでなく、「将来どう拡張していくか」を踏まえた設計が重要です。
岩崎通信機は、通信・PBX領域で培った知見を活かし、CRM・FAQ・AI・音声認識など複数システムの連携を前提としたシステム基盤構築を支援しています。単なるツール導入ではなく、現場運用や将来的なロードマップを踏まえながら、継続的に改善しやすい構造設計をご提案します。

岩崎通信機は、クラウド型コンタクトセンターソリューション「Genesys Cloud CX」の導入支援を行っています。Genesysは、多くの企業で導入が進んでいるクラウド型コンタクトセンタープラットフォームであり、API連携やAI活用、オムニチャネル対応など、高い拡張性を備えている点が特長です。
岩崎通信機はGenesys Premier Partnerとして、企業ごとの業務要件や成長フェーズに応じたシステム構築支援を提供しています。Genesysのアーキテクチャや連携仕様を踏まえた設計・構築ノウハウを持つため、将来的なAI活用やチャネル追加も見据えた柔軟な構成をご提案可能です。導入時だけでなく、運用・改善フェーズまで含めて継続的に支援できる点も特長です。

Genesys Premier Partnerとしての構築実績や、コンタクトセンター構築支援の詳細については、サービスページ「Genesys Cloud CX」をご覧ください。

コールセンターシステムの選定では、現在の機能要件だけに注目すると、将来的な拡張時に制約となるケースがあります。AI活用やチャネル追加が当たり前になる時代では、「どんな機能があるか」だけではなく、「将来どこまで柔軟に変化できるか」が重要です。API公開、マイクロサービス、SDKなどの構造面まで確認し、拡張性のあるシステム基盤を選定することが、結果として運用負荷やトータルコストの抑制にもつながります。


岩崎通信機は、単にシステム基盤を構築するだけではなく、お客様の事業成長や将来的な運用変化まで見据え、中長期的なロードマップを共に描くパートナーとして支援を行っています。構想段階や情報収集段階など、上流工程からのご相談も歓迎しておりますので、「何から検討すべきか整理したい」という段階でもお気軽にご相談ください。